便秘の原因を理解して腸のつらい時期をのりきりましょう

腸の不調である便秘は腸に便そのものに加えて、便に含まれる有害成分が長期間にわたって滞留することが健康上の問題となります。
滞留している便を宿便といい、宿便は生命活動に必要な物質を吸収するスペースを広範囲にわたって塞ぎます。
加えて宿便は水分が少ないことから有害成分の濃度が高く、容積が小さいことも問題です。

生理的に便秘を起こしやすいのが妊娠期です。
特に妊娠8か月以降の妊娠後期は、嘔吐と頻尿も併発します。
これらは、お腹の中の赤ちゃんが大きくなるにつれて内臓への圧迫が強くなるために起こります。
赤ちゃんの成長に伴いお腹が急に大きくなるこの時期の便秘は機能性便秘の1つである直腸性便秘であることが多いです。
腸管の圧迫は宿便の滞留時間を長くさせるため、過剰に水分が吸収されて簡単な排便が難しくなった硬い便が直腸に滞留している状態です。
直腸での硬便の滞留は排便を促す直腸反射の低下を招き、便意も鈍らせてしまいます。
妊娠以外に不規則な生活や環境の変化にともなうストレスも要因となるため、妊娠後期においては特に安定した生活環境が必要です。
その他にもプロゲステロンというホルモンの増加と身体活動レベルの低下も便秘の原因となります。
プロゲステロンは腸管や子宮の収縮を抑える作用を有するホルモンです。
プロゲステロンの増加も圧迫と同様に腸管の運動性の低下を招きます。
さらに体重増加によって活動意識が低下し、自体重の負荷による痛みが足腰に生じることが排便を避け、排泄回数を減少させる傾向の原因のようです。
便意を我慢すると便秘は進行します。

まとめ

便秘は低下した蠕動運動が原因で、過剰に水分を吸収された宿便が滞留している状態です。
便秘の改善には水分や食物繊維の摂取といった食事療法が一般的ですが、妊娠期のように制限があるときは運動療法も効果的です。
腸の蠕動運動が血流の改善で回復するように、腸をあたためることで便秘と運動不足の解消を目指しましょう。
腸の保温は蠕動運動を支えるに十分な体制内蔵反射と血流量を確保します。
腰またはお腹を60℃の熱源で1日1回10分間、間接的に熱布します。
副交感神経も優位になるこの方法を温罨法といい、医療の現場においても便秘の解消に効果を上げています。